これから「株式会社」を設立される方へ
こんにちは、たぬまんです。
今日はですね、これから法人を設立予定の起業家の方に「株式会社設立に必要な費用」を説明したいと思います。
人によって会社を設立する理由もいろいろでしょうし、会社の形態にもいろいろあります。設立の費用を抑えたいのであれば、定款認証の必要がなく登録免許税の安い「合同会社」という選択もありますが、わたしは「株式会社」を設立しました。
2016年にAmazonが株式会社から合同会社に変更したのは有名な話ですけれども、法人を設立したいだけならば合同会社でもよかったのですが、やはり日本においてはネームバリューといいますか、「合同会社」と「株式会社」では後者の方が聞こえがいいです。
まあアマゾンの場合は、本体はアメリカですし、あれだけ大きな会社なので会計監査とか配当とか株主総会だとかに絡んだ別の理由があったのだと思いますけれど。
株式会社設立の手続きを自分でやったら、費用は21万円でした
ということで、株式会社の設立費用なのですが、わたしはアホなので自分で作りましたw 会社を作るっていう経験はそんなにできないなと思いまして、面白そうだったのでやってみましたけど、まあ普通は司法書士さんか税理士さんに丸投げというのが一般的でしょう。
で、わたしが株式会社を設立するのにいくらかかったか? ということなんですが、設立費用はしめて、
212,920円 なり。
電子定款だけは自分じゃ作れないので行政書士さんに依頼しましたが、あとはすべて自分でやりました。司法書士or税理士に丸投げがセオリーですが、わたしみたいに物好きな人は自分でやってみてもいいかもです。面倒くさいけど、やってやれないことはないですw
株式会社設立までの一連の流れ、必要な手続きをまとめたエントリーがありますので、そちらもご覧ください。 発起人1人、取締役1人、取締役会なしの株式会社を自分で作る!! こんにちは、管理人です。 この度わたくしは、自分で、自力で株式会社を設立(登記)いたしました。 興味本位で自分で作ってみることにしたので ...
自分でやろうぜ法人登記!株式会社の作り方(まとめ)設立費用は21万円なり
法務局に株式会社を登記するための費用
あらためて、株式会社の登記費用について詳しく見ていきましょう。
わたしは電子定款以外の手続きをすべて自分でやって、それで合計212,920円かかったわけなんですが、この内訳は、ほぼ税金です。
定款認証 | 登録免許税 | 合計 | |
---|---|---|---|
株式会社 | 50,000円 | 150,000円 | 200,000円 |
合同会社 | 0円 | 60,000円 | 60,000円 |
株式会社の場合、法務局で支払う登録免許税が15万円で、公証役場で定款認証してもらうのに5万円、さらに定款をCDにコピーしてもらったり謄本を作ってもらうのに2千円くらい。ここまでで締めて202,000円。
定款は紙で作ると印紙代が4万円かかりますが、いまは電子定款が主流なので印紙代はかかりません。あとは会社のハンコを作らないといけないので印鑑代が必要です。 会社名を決めたら法人実印を作ろう! こんにちは、たぬまんです。 これから法人を設立される方は、会社の実印が必要になります。法人実印ともいうし、代表者印ともいいます。 会社を作るときは「法人」という別人 ... 電磁的記録(pdfファイル)にした定款を、公証役場の公証人に認証してもらおう 新年、明けましておめでとうございます。 いやはや予想通り、なかなか慌ただしい年末年始となりました。 小池都知事が都議会のあ ...
会社を作るときに必要なハンコは、じつは法人実印(代表者印)だけ
これだけあれば大丈夫!電子定款認証の「必要書類」と「手数料」まとめ
まあ登録免許税と定款認証代をあわせて20万円ですから、これが株式会社を登記するのに必要な費用の「ほとんど」ということになりますね。で、登記の手続きを自分でやった経験者として言わせてもらいますと、専門家に依頼した方が100%ラクですw
税金など絶対にかかる実費が約20万として、専門家に依頼してトータル約30万で会社を設立するというのが一般的です。
会社設立の費用を「ググっと抑える方法」があります
会社設立は、司法書士に頼むと費用がだいたい10万弱(司法書士報酬 8~10万円程度)かかりますが、じつは、ここをかなり安く、場合によっては「0円」にする方法があります。それは、
会社の設立を税理士に依頼する
という方法です。
場合によっては会社設立の費用を10万円くらい圧縮できる可能性もあるわけですが、なぜ税理士に依頼すると費用をぐっと抑えることが可能なのか? それは、設立以降の顧問契約や決算、確定申告などがセットになっているからです。
まあ会社を作ったら日々の会計記帳や確定申告は避けて通りませんから、どっちにしろ税理士さんのお世話になることは確定です。
なので会社設立から決算、確定申告まで丸投げする方向で、会社を作るまえに、先に頼れそうな税理士の先生を見つけておく、というのがいいと思います。税理士を探すなら以下のサイトが便利です。
参考サイト:安くて信頼できる税理士を探すなら
「会社設立費用」=「登記費用」+「資本金」
ここまでは株式会社の「登記」に必要な費用でしたが、「設立」に必要な費用ということで見ていくと、もう一つ大事なものがありますね。そうです、「資本金」です。
ですから、株式会社を作るのに全部でいくらかかるの? の正確な答えは、「登記費用」+「資本金」になります。
資本金をいくらにするか? については、消費税を考慮してとりあえず1,000万円未満にするとして、1千万未満であればいくらでもいいとは思うのですが、いくら資本金1円でも会社を設立できるとはいえ、現実的にこれはよろしくないと思います。
資本金は会社の運転資金ですし、せっかく株式会社にしたメリットのひとつが「資本金1円」にしたらなくなってしまいます。資本金の額は登記簿謄本をみれば誰でも確認できますし、もし資本金が「1円」ってなってたら、普通に「おい、大丈夫かよ?」って思いますよねw
なので、このあたりを考慮しますと、別に見栄を張る必要もないのですが、だいたい100万円~500万円くらいの資本金を用意すればいいでしょう。
資本金:100万円~
です。
このように会社を作るだけでもお金かかりますw 登記費用はほぼ税金です。登録免許税15万とか、みかじめ料ですか? って感じです。マジで高いと思います。
でも現状はこういうルールなので仕方ない・・・と思っていたのですが、実はいい方法がありました。
会社設立の登録免許税を「半額」にする方法
これから会社を設立されるご予定の方、朗報です。株式会社だったら登記するだけで15万円、このバカ高い登録免許税を半額にできる方法があります。
合法的に 15万円 → 7.5万円にできますので、ぜひ活用してください。ちなみにわたくし、この制度を完全に見落としておりました… _| ̄|○
産業競争力強化法
本法律は、アベノミクスの第三の矢である「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)に盛り込まれた施策を確実に実行し、日本経済を再生し、産業競争力を強化することを目的としています。
我が国の産業競争力強化のためには、日本経済の3つの歪み、すなわち「過剰規制」、「過小投資」、「過当競争」を是正していくことが重要であり、本法律は、そのキードライバーとしての役割を果たすものであります。
具体的には、「企業実証特例制度」による企業単位での規制改革や、収益力の飛躍的な向上に向けた事業再編や起業の促進などの産業の新陳代謝を進めることで、我が国の産業競争力を強化します。
参考サイト:産業競争力強化法(METI/経済産業省)
ということなんですが、この「産業競争力強化法」という法律によって、会社を設立するときの登録免許税を半額にすることが可能です。
で、どうやったら半額にできるかといいますと、商工会議所などが行っている創業セミナーや創業相談等を受講して「特定創業支援証明書」を発行してもらいます。
この「特定創業支援証明書」が登録免許税が半額のパスポートですw 登記の際にいっしょに法務局に提出すれば、株式会社の登録免許税を15万円から7万5千円に、合同会社の登録免許税を6万円から3万円に減額することができます。
ちなみにこの制度を活用するには、市区町村が「創業支援事業計画」の認定を受けている必要があります。
自治体の認定はこれまで10回をかぞえ、平成28年12月の時点で「47都道府県1,275市区町村」が認定されているので、おそらく大多数の方が対象になると思いますが、念のため、あたなが事務所を構える市区町村が該当しているか、「産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援事業計画の概要」ページでご確認ください。
では、株式会社の設立に向けてがんばってください!
素晴らしい会社が誕生し、ご活躍されることを陰ながらお祈りしています。
会社を作ったら、つぎは法人口座を開設する
会社を作ったら、つぎにやるのは「法人口座の開設」です。三井住友銀行でも三菱東京UFJ銀行でも構いませんが、とくにこだわりがないのであれば、法人口座はネット銀行で開設 でいいんじゃないかと思います。維持費もかからないですし。
法人を登記できたら、法務局でこういった印鑑カードを発行してもらえるので、これを使って謄本(履歴事項全部証明書)や印鑑証明書などを取得しておきましょう。審査に必要になります。こちらで ネットバンクで法人口座を開設するのに必要な審査書類の一覧 を確認できます。
オレオレ詐欺などの影響もあってか、個人口座を開設するのと比べたら、法人口座開設の審査は若干厳しめだと感じましたが、実態があって、ちゃんと事業を行っている会社だということが確認できれば大丈夫だと思います。
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